からふる


 「お~い、鈴菜ぁ!一番近いお前がべべでどぉするッ!!」

家の近くにある大きな川には、もうみんなそろっていた。
たった3着しかない水着をどれにするか悩んでいた自分が、何だか恥ずかしくなった。
なぜなら・・・
 「芽衣、何でスクール水着なのょ!?」

 「・・べつに・・・。いいじゃない」

芽衣は、鈍感なくせに、いたってクールな女の子。
たまぁにムカってくるけど、まぁ、かわいいから許すッ!!


 「鈴菜、お前には、べべでオレらを暑い思いさせたから、罰ゲームな♪」
 なっ、何でそんなことになんのよ!!

 「だってぇ、オレら、10分くらい、全然水にもつからないでいたんだぜ?どんだけ焼けたことか・・・シクシク」

真二の泣きまねは本当っぽくて、かなりこわい。

 「じゃぁ、みんなの分、ジュースおごって!それでおk♪」
 え~、金ないょ~。

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