からふる
せっかく時間をかけてはいた靴を脱ぎ捨てて、体育館の窓を閉めていく。

がらがら・・・ぴしゃん・・・・・
窓がひとつしまるたび、入り口の男子の声が体育館に響き渡る。
靴下をはいているのに、体育館の床の熱が、足に伝わる。


よし、あとは入り口だけだッ!!

靴を持って入り口へ。

どきどき・・・・。

今日の男子、機嫌悪いから、何言われるかわからない・・。

どうしよう。やっぱりやめとけばよかった。


一歩一歩と、入り口に近づくたびに襲ってくる、後悔の波。

ぎぃ・・・。
入り口の大きなとびらに手をかけた。

背中に、男子の声がかかった。
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