サラリーマン讃歌
Dear 梓
梓ごめんね。
この手紙を読んでる頃には、私はもういないと思う。
……この家を出て行こうと思うの。
色々心配かけたり、相談にのってもらったりしてたのに……ごめんね、何も言わずに出ていっちゃって。
梓にはホントにお世話になったのに……
ごめんね。
この前言ったよね、梓に。
あの事を父に知られたくないって。
でも、父に知られたみたい。
佐々木さんに聞かれたのかな?
佐々木さんってのは、お手伝いさんの名前なんだけどね。
梓に話をした二日後に突然父が部屋にやって来たの。
「どういう事だ!」って。
私は必死に誤魔化そうとした。
でも、父は「サク君」「体を強要された」「あの人が大好き」って云う言葉を繰り返し訊いてきたの。
それに十日以上学校休んでたしね。
誤魔化しきれなかった。
何か勘違いしてたしね、サクくんの事。
サクくんが体を強要した犯人だって思ってたみたい。
このままじゃ、サクくんに迷惑がかかると思ったの。
直情径行のあの父のことだから、絶対に何かすると思うし……
だから、私は河野の事を話したの。
梓ごめんね。
この手紙を読んでる頃には、私はもういないと思う。
……この家を出て行こうと思うの。
色々心配かけたり、相談にのってもらったりしてたのに……ごめんね、何も言わずに出ていっちゃって。
梓にはホントにお世話になったのに……
ごめんね。
この前言ったよね、梓に。
あの事を父に知られたくないって。
でも、父に知られたみたい。
佐々木さんに聞かれたのかな?
佐々木さんってのは、お手伝いさんの名前なんだけどね。
梓に話をした二日後に突然父が部屋にやって来たの。
「どういう事だ!」って。
私は必死に誤魔化そうとした。
でも、父は「サク君」「体を強要された」「あの人が大好き」って云う言葉を繰り返し訊いてきたの。
それに十日以上学校休んでたしね。
誤魔化しきれなかった。
何か勘違いしてたしね、サクくんの事。
サクくんが体を強要した犯人だって思ってたみたい。
このままじゃ、サクくんに迷惑がかかると思ったの。
直情径行のあの父のことだから、絶対に何かすると思うし……
だから、私は河野の事を話したの。