サラリーマン讃歌
「直哉は普段そんなにペラペラ喋る方じゃないから、営業マンっぽくないもん。でも、その言い訳の上手さはやっぱ営業マンだ」
褒められてるようで、褒められた気分にはならない言葉をかけられ、俺は苦笑した。
「褒めてんのか、それは?」
「……一応ね」
先程の仕返しとばかりに恭子は俺の口調を真似て、そう言った後、俺を見て笑った。
俺は負けたとばかりに両手を挙げると、恭子は満足そうに頷いた。
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