サラリーマン讃歌
~葛藤~
次の日の昼頃、まだ夢の中の世界にいた俺は、携帯の着信音に因って現実の世界へと引き戻された。
「……ふぁい」
「なんだ、まだ寝てたのかよ、直哉」
電話の向こう側から風俗大王の声が聞こえてきた。
「なんだよ、こんな朝っぱらから」
「いや、朝じゃねえだろ。世間では《いいとも》がやってる時間だぞ」
高嶋は有名な昼のバラエティ番組の名前をだしてきたが、今日は土曜日なので確かやっていないはずだ。
「んで、何?」
「何、その冷たい反応。どうせ寂しいGWを過ごしているお前を思って、俺が今日飲みに連れていってやろうと思ったのに」
「どうせ、は余計だし、お前が飲みに行きたいだけだろ」
俺は欠伸をしながら、めんどくさそうに言った。
「ああああああ、俺は悲しい……そんな風に思われてるとは……でもそれも全部俺が悪いんだ。そういう風にお前に思わせてしまった、いつもの俺が悪いんだ」
「わかってるじゃん」
「……という訳で、いつものとこに七時に集合な」
いつもの如く、俺の都合は聞かず一方的に決めると高嶋は電話を切った。
昨日あれから家に帰ると、玄関に入るのとほぼ同時に空見子からのメールが入ってきた。
「……ふぁい」
「なんだ、まだ寝てたのかよ、直哉」
電話の向こう側から風俗大王の声が聞こえてきた。
「なんだよ、こんな朝っぱらから」
「いや、朝じゃねえだろ。世間では《いいとも》がやってる時間だぞ」
高嶋は有名な昼のバラエティ番組の名前をだしてきたが、今日は土曜日なので確かやっていないはずだ。
「んで、何?」
「何、その冷たい反応。どうせ寂しいGWを過ごしているお前を思って、俺が今日飲みに連れていってやろうと思ったのに」
「どうせ、は余計だし、お前が飲みに行きたいだけだろ」
俺は欠伸をしながら、めんどくさそうに言った。
「ああああああ、俺は悲しい……そんな風に思われてるとは……でもそれも全部俺が悪いんだ。そういう風にお前に思わせてしまった、いつもの俺が悪いんだ」
「わかってるじゃん」
「……という訳で、いつものとこに七時に集合な」
いつもの如く、俺の都合は聞かず一方的に決めると高嶋は電話を切った。
昨日あれから家に帰ると、玄関に入るのとほぼ同時に空見子からのメールが入ってきた。