双子ちゃんの探偵事務所
「あ、あ、あのね? よく聞いて?

アリスがね……あのね……」

「アリスが何? さっさと言いなさい

よ!!」

ひいい~! 怒鳴られちゃったよ~!

オレは覚悟を決めて、口を開いた。

「アリスが倒れたんだ」

一瞬、ディアの動きが止まったかと思

うと、

「え? え? ア……リス? アリス

はどこにいるの?」

とおろおろし始めた。

オレはとりあえずディアを落ち着かせ

ようとして声をかけた。

「ちょっちょっと落ち付いて」

―ドゴッ―

「落ちつけるわけないでしょ?! 私

のアリスが倒れたのよ?! いいから

早くアリスのいる場所を教えなさい」

えーと、上のドゴッという音はディア

がオレにクッションを投げつけた時の

効果音デース。

オレ今日何回目だろう? 殴られたり

蹴られたり叩かれたり……。

「リビングにいると思うよ」

「そうならそうと早く言いなさい。ほ

ら、行くわよ」

「わっわっちょっとちょっと」

痛いよ~!
< 13 / 24 >

この作品をシェア

pagetop