双子ちゃんの探偵事務所
「今回は何を買ったのかな?」

オレがディアの持っている袋を見ながら聞くと、ディアは得意そうに言った。

「今回は結構買ったのよ?」

次の瞬間、オレと陽太、アリスが引くのが(固まったのが)分かった。というより、普通

の人間なら誰もが引くだろう。

なぜなら……。





超ミニのナース服アーンド同じく超ミニのチャイナ服を両手に持っていたからだ!!

「なななななななななななんだ! その服は!」

アリスはソファに隠れながらぶるぶる震えていた。うさぎみたいに。

ま、そのせいでアリスは三月にあほウサギって呼ばれてるんだけどね。

「なんだって……もちろんアリスの服よ?」

ディアはそう言ってにっこりと笑った。

ディアとアリスが話していると、陽太がオレに小声で話しかけてきた。

「ちょっとちょっとカズ君、彼女前より濃くなってない?」

確かに……。

オレは2,3秒考えて小声で答えた。

「確かに。前は涼宮ハルカの憂鬱の制服とか、普通のメイド服だったのにね」

「あら、何の話をしているのかしら?」

「うわあ!!」

オレが陽太との話に夢中になっていると、さっきまでドアの横にいたディアがいつの間に

かオレの後ろに立っていた。

やばい。どうしよう。オレが何でこんなにも焦っているかというと、ディアは怒るとかな

り怖いからだ。以前、ヤンキー? に絡まれたアリスを見てディアはヤンキーを半殺しに

したと言う。もちろん暴力でもあったが、何より言葉の暴力がすごかったという。(アリ

ス談)。

「ま、いいわ。私チェシャに餌をあげてくるわね」

そう言ってディアはくるっと向きを変えて階段を上って行った。

「陽太、お前1人だけ逃げたな?」

オレが陽太を問い詰めると、陽太は目をそらした。

「何の事ですか?」

「だからその敬語をやめんかい!」

陽太とオレが言い合っていると、アリスが口を開いた。

「おなか減った」

おいおいおいおい、さっきオレのお菓子食べてたよね?

「困りましたねえ。美亜は5時まで帰ってこないし……」

陽太は壁時計を見て言った。

「まだ3時半……あと1時間半我慢してください」



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