日常の大変さ
――回想――

玄関のインターホンに備え付けてあるカメラの画面を見ると先崎が立っていた。

柚希は急いで玄関へ行く

「先崎さん！」

「ごめんなさい、仕事が少し長引いてね、それより湯兎のほうはどう？」

「朝よりは低くなってるけどまだ熱があるって由威李ちゃんが言ってた」

「由威李ちゃん？」

「うん、お兄ちゃんの学校の友達なの、時々遊びに来てくれるから嬉しいの」

「よかったわね味方になってくれる人がいてくれて……」

「お兄ちゃんがいなかったら学校へまた行きたいなんて思わなかった」

「そうね……(私が助けたときも柚希は湯兎の下で泣いてたわ……）」

身寄りのいない二人にとって先崎は恩人であり、母親のような人でした。

「お兄ちゃん今部屋で寝てるから」

「そう湯兎とちょっと話したいことがあるの」

「わかった」

柚希は先に湯兎の部屋へ行きました。

「お兄ちゃん起きてる？」

「どうかしたのか？」

「先崎さんがお兄ちゃんに話があるんだって」

「………わかった……」

「由威李ちゃんあのね……由威李ちゃんに紹介したい人がいるの！」

「紹介したい人？」

「うん！あ、先崎さん」

「あなたが由威李ちゃん？」

「はい……」

「私は先崎、よろしく……それと柚希のこと、助けてあげて……」

「は、はい……よろしくお願いします」
柚希の過去を知ってるからこそ言ってる先崎

――回想終了――
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