風邪
1
「ごほっごほっ」
「大丈夫か??」
すごく辛そうに咳をする君。
僕は心配でたまらない。
けど君はいつも
「大丈夫だよ。
すぐ治ると思うし。」
って決まって言うんだ。
でももっと甘えて欲しい。
頼って欲しい。
だからちょっとだけ
いじわる言わせて。
「じゃ帰るよ。」
僕がベットから離れようと
すると君は
「待って!あの…やっぱ大丈夫
じゃないから………
そばにいて??」
ぎゅっと僕の袖をつかんで
かすれ声で言う君。
「涙目で上目づかいは反則。」
あんまり君がかわいいから
ついつい抱きしめてしまった。