PM13:00 2


昼休みのチャイムが鳴り、皆イスから立ち上がって教室の外へと出て行く。


後ろから肩を叩かれ振り向くと、後ろの席の笹が意地の悪い笑顔を浮かべてこちらを見ていた。

「総司、今日も安藤と飯か?」
「…ああ」

そう答えてから、笹の次の言葉がおおよそ予想できた俺は、イスから立ち上がり斜め前の席の安藤のもとへ向かった。


「…付き合ってんのか?」

遠慮がちに、声を潜めてそう訊いてきた笹に。


振り返って、自嘲気味に笑って見せる。


「そんなんじゃ、ない」



< 12 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop