PM13:00 2



私の気のせいかもしれないが、最近の七澤はおかしい。
否、おかしいと言い方は不味いかもしれない。


とにかく、いつもの彼ではないのだ。


一緒に昼食をとっているときも、たまに一緒に帰るときも。

彼はときどき、物凄く切なそうな、寂しげな目をする。



……本当は


それが気がかりで、ならなかった。



台詞が覚えられないなんて、あの完璧な七澤がそんなこと…考えられない。



何か、人に言えない悩みを抱えているのではないだろうか。

そうだとしたら、今日こうして、私を後ろから抱きしめている、今の状況も。




…何となく、理解できる。





それでも何処か、寂しかった。
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