先生、苦しいね
「…いつ見ても汚いな。いい加減片付ければいいのに」
私は机の上に山積みになった本や書類を手に取った。
「うん、やらなきゃいけないんだけどね。面倒でさ」
授業で使うプリントの作成だろうか。
先生は机の上に開いたパソコンに向かっている。
「私時間作って片付けるよ。そういうの、得意だから」
「おう、そうしてくれると助かる」
私は辺りを見渡した。
棚にたくさん並べられた実験道具やチョーク、埃のかぶった本。
それでも上手く整理したら何とか収まりそうだ。
私は先生の隣の椅子に座った。
先生はパソコンの画面に夢中で相手をしてくれない。
私は小さい子供のように椅子を左右に回転させた。