先生、苦しいね


私は壁に掛けてある時計を見た。




「じゃあ私、そろそろ戻るね」




まだ休憩が終わる時間ではないが私は席を立った。
先生は私が立ったのを見てパソコンを静かに閉じる。




私がドアに向かって歩き始めると、先生は立ち上がり私を引き止めた。




別に何か言うわけでもない、腕を掴むわけでもない。
先生は空気で私をそうさせる。




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