先生、苦しいね
「よし…誰にも言うなよ」
私は頷くだけで何も言わない。
先生は指の動きを激しくした。
足の力が抜けて立てなくなりそうになる。
それでも私は何も言わない。
目をつぶり、先生の激しい動きとは逆に出来るだけゆっくり呼吸をするだけ。
濡れた音が響く。
私の身体から響く音…。
そう考えると恥ずかしく、悲しかった。
何分こうしていただろう。
満足したのか、先生は私を解放した。
私は息を吐き、向きを変えた。
そしてうまく力が入らない足を動かしドアに向かって歩き始める。