王様監禁ゲーム。


ちょっと待ってよ……

これどういうこと……


なんで?
なんで武井さんがあたしの事書いてるのよ。


頭がついてこない。


急に吐き気がして口に手を当てた時、鞄の中のあたしの携帯が震えた。



「……もしもし」

恐る恐る出ると、


『凛?あった?』

彼だった。

あたしは質問には答えず、今見た全てのことを尋ねた。


『見ちゃったんだ』

「どういうこと……?」

『君が見たまんだよ』


あたしが見たまんまって……




『凛、僕は君を愛している』




何かが崩れた。

愛している。


数分前のあたしなら、きっと歓喜で満ちていただろう。


だけど、今は一番聞いてはいけない、聞きたくない言葉だった。


呆然とするあたしに、彼は続けた。


『ずっとずっと大好きだったんだ』


と……


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