王様監禁ゲーム。
『君しか愛せない僕を、君にも愛してもらおうと思って』
待って……
『君が喜一君に監禁されたのも、』
頭が……
『友達の裏切りも、』
ついてこない……
『全て俺の計画だったんだ』
笑い声が聞こえてきそうな、それくらい愉快な感じで、彼は言った。
『さすがに左腕は痛かったけど、君に看病されて死ぬ程幸せだったよ。ううん、死んでしまいそうだった』
おかしい……
なにがどうなってるの……?
じゃぁ、今まで起こっていたこと全部、意図的に進んでいたってこと……?
『君を初めて見た時から、君を愛する、君しか愛せないと思った』
すぐに携帯を耳から離してしまいたかったのに、固まってそれができなかった。
愛したい、そう願っていた人が、もうあたしを“愛していた”。
“偶然”だと思っていたモノは、全て“必然”だった。
「凛」
先程まで携帯ごしで聞いていた声が、すぐそばで聞こえてた。
あたしは静かに後を振り返った。
そこには携帯片手に不気味に笑っている彼がいた。