王様監禁ゲーム。
あと三十分で十二時。
身支度をしているときだった。
ヴーヴー……
【喜一君】
という文字が流れている。
【もう着いたよ!!】
携帯の時計を確認する。
さっきも言ったが、十二時まで三十分前。
まだ十分前ならわかるが、いくらなんでも三十分前は早過ぎる。
【もう少し時間かかるから、待ってて;】
【わかった】
あたしは急いで用意を済まし、マンションの下に行くと喜一君がもういた。
「おはよう」
もうお昼だが、まだ午前中。
「おはよう。どこ行こうか」
どこでもいいが本音。
だけど言えるわけがなく、
「遊園地かな」
咄嗟に思いついた言葉を言った。