王様監禁ゲーム。
何回目の食事だろうか。
いい匂いが部屋を包むが、今だまともに食べていない。
喉を通らない。
決して目の前の食事に不満があるわけではない。
むしろ十分過ぎるくらいだった。
だけど、締め切られたこの空間で、時間の経過のわからない“時間”が
あたしの体をボロボロにしていた。
『逃げたい』
何度思った感情だろうか。
この悪魔の手から開放されたい。
こんなに太陽の光を求めたのは初めてだ。
何日もお風呂に入っていない体が、気持ち悪かった。
喋れない口が、動かせない体が、
縛られた“心”が、
悲鳴をあげていた。