王様監禁ゲーム。
二人の荒い息遣い。
服のこすれる音。
静かな部屋に、それだけしか聞こえていなかった。
「凜、気持ちよかった?」
あたしのおでこに喜一君のおでこを当て、頬を触れながら聞いてきた。
小さく頷くあたし。
実際はもちろん“快感”なんてなかった。
むしろ“苦痛”。
「服、着ていいよ」
そう言って解放された手と足。
自由になった体を見て、まず最初に思ったのが、
脱出――――――
しかしそんな考えもおしくも崩れた。
ドアの前にあるのは、いくつもの棚の数。
その棚をどかす間に捕まってしまう。
呆然と考えているあたしに、
「あ、久しぶりにお風呂入ろうか」
そう喜一君が聞いてきた。
これは、脱出のチャンス。
喜一君が入ってる間に………
しかしそれも簡単に崩れさった。
「一緒にお風呂入ろう」