王様監禁ゲーム。
ガタガタッ―――――
棚をどかす喜一君を、ただぼーっと見ていた。
あぁ、どうしてこの人はあたしを大事にするのだろう。
これほどまでに執着させるようなことはなにもしてないのに。
嫌われたくないと思っていたあたしが、こんなに嫌われてほしいなんて……
“好き”になられるのが怖いなんて……
「おいで」
手を差し延べる喜一君。
あたしは静かに喜一君の手を握った。
いや、正確には握られた。
ぐいっ、と引き寄せられて、喜一君に抱き抱えられる形になった。
そのままお風呂場へと向かう。
気持ち悪い……
喜一君に抱きしめられているのが、こんなにも屈辱だなんて……
早くこの“汚れた”体を洗い流したい。
「さ、服脱ごう」
そう言われ、さっき着たばかりの服のボタンに手をかけたときだった。
「俺が脱がしてあげる。凛も俺の服脱がして」
その言葉に、顔が歪んだのが自分でもわかった。
服を、脱がす……??