王様監禁ゲーム。
7≠復讐ゲーム
聞きたくない、あいつの声。
見たくもない、あいつの顔。
なのに、なんでいるの……?
ガタガタと尋常じゃない震えと、ドクドクと脈打つ心臓。
状況が理解できない。
あいつが一歩づつあたしに近付く。
「……や……いや」
それに合わせてあたしは後ずさりをする。
来ないで……
「凛」
呼ばないで……
なんで……
「駄目じゃん凛。せっかく彼氏が迎えに来てくれたんだから」
声がしたほうに視線を向ける。
杏……??
「杏……なんで……」
警察だって……警察だって言ったのは、杏でしょ……??
「やめてよ、そんな馴れ馴れしく名前を呼ばないで」
杏……
「もう凛が逃げ出して話しを聞いたとき、笑っちゃいそうだったよ」
どういうこと、杏……
ただあたしは笑っている杏を見つめることしかできなかった。