僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ


あたしたち4人は期待と予想を遥かに超えて、見事なまでに同じクラスになった。


クラス発表の紙を見た時は、好奇の目に晒されるほど飛び跳ねて喜んだりして。



これはもう運命なんだと思う。


信じていなかった運命というものを、信じてみたくなった。



あたしたち4人が導かれるように出逢った意味は、まだ分からないけれど。



ただひとつ言えるのは。


幸せを、掴み取るためだと。


あたしはそう、思ってるんだ。


――思っていたかった。


ただ、浮かれていた。



幸せを掴み取ることが、どれほど困難なことだったかも忘れて……。


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