僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ
◆Side:凪
「すぅーいぃぃぃー!!」
祠稀とココアを飲んだ後もあたし達は二度寝することなく、色々な話をしたりして時間を潰した。
あっという間に時刻は9時20分。
あたしは今、布団から出てこない彗を叩き起こしてる。
「いい加減起きろ!」
「……」
「彗! 起きてんでしょ!?」
「……うん」
「じゃあ起きなさい!」
「……今……全裸」
「クソつまんない嘘つくな!」
あたしと彗のバトルを、祠稀はドアに寄りかかりながらケラケラ笑って見ている。
こんなに騒がしい朝は、どれだけ久しぶりだろう。