僕等は彷徨う、愛を求めて。Ⅰ
――笑っていれば、きっと幸せになれる。
心に渦巻く闇も、傷も、いつか消えてなくなる。
ねぇ、サヤ……。
サヤがいない世界で……あたし、生きてる。
きっと、生きていける。
サヤを愛する想いさえ、いつか消えてなくなるよ。
そしてサヤの幸せを、願えるようになる。
サヤと過ごした時間を、4人の思い出で塗り潰すから。
あたしたちは笑う。
これからも助け合って支え合いながら、共に歩んでいくんだと。
なんの疑いもせず、当たり前だと思いながら。
同居生活が、あと半年も続かないとは知らずに。
【END】