【実話】コイウタ・完


私と佑斗は遠距離。

出会った場所は東京だったけど、地元に戻った佑斗と、神奈川で暮らす私はなかなか会えない。


人間って欲張りだ…。


好きなだけの頃は、連絡をとるだけで幸せだったのに、付き合うと会いたくなる…。


心はこんなにも近くにあるのに、距離が邪魔する。


だけど毎日の佑斗とのメールや電話で寂しさなんて吹っ飛んでくんだ。


恋愛って不思議。



だるい体をゆっくり起こして、ベッドから降り、洗面所に顔を洗いに行く。

冷たい水で顔を洗うと、一気に目が覚める。


部屋に戻り、制服に着替えてうすーくメイクをする。

私の通う中学は規則が厳しく、ルーズソックスも駄目だし髪を染めるのも、化粧だって禁止されてる。

なのに私は、短いスカートに金髪に近い髪色…そして履き慣れたルーズソックス。



別に特に理由はない。


ただ、校則とか女子の団体行動とか、嫌いだったしめんどくさかった。



〜♪〜♪

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2005/02/14
>From 佑斗
Sub おーい
ちゃんと学校行く準備してる?
もうすぐ卒業なんだから、ちゃんとしなよー?
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こうやって毎朝メールや電話をくれる佑斗のおかげで、私は少しずつ変わっていった。



単純かもしれないけど、卒業の為に髪を黒くした。


担任にもたくさん迷惑をかけた。

だから卒業するまでの1ヵ月の間ぐらいきちんとしよう…。

そう思えるようになったのも、
佑斗がいたから。




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2005/02/14
To 佑斗
Sub うん★
今むかってる〜!
今日も頑張ってきます!
だーいすきっ★
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―送信しました―



佑斗のおかげで、私は毎日が楽しくて、幸せだった…。
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