【実話】コイウタ・完
『行かないで…』
小さい声でつぶやいた。
『…ん?』
佑斗には聞こえてなくて、もう一度言う勇気もない…。
『ううん…。なんでもない。
頑張ってね!詩音も頑張るから…。』
『おう!』
永遠のバイバイじゃないのに、頑張ればまた会えるのに、約束だけじゃ不安だよ…。
最後に佑斗の温もりを感じたい…
そう思い、手を強く握った。
佑斗の右手に、光るペアリングを見つけてまた泣きそうになった…。
さりげない佑斗の愛情が、すごく伝わってきた…。