【実話】コイウタ・完
『お疲れ様でした!』
終わってから、戸惑いを隠せないまま、家族に電話で報告した。
想像していた通りプロジェクトには、びっくりしていたけど喜んでくれた。
不安もあったけど、デビュー日が決まって、
嬉しくて仕方なかった…。
小3からの夢が、9年目にして
やっと叶う。
まだ信じられない気持ちもある。
目が覚めて、夢だった。
なんてことがあるような気がしたけど、手を当てたこの胸のドキドキが夢じゃないと教えてくれる。
会社を出てから、佑斗に連絡した。
プルルルル…
『はい』
『終わったよー』
『なんだった?』
『もうすぐ着くから会ってから話すねっ☆』
『いいことあったみたいだな』
『うん☆早く言いたいー!(笑)』
『もう着くなら、寮の裏口で待ってる。』
『ありがと!』
早く知らせたい☆
佑斗なんて言うかなー?
びっくりするかな?
それとも、少し悔しがるかな…?
佑斗はプライドが高いから、自分より私のほうが先に夢がかなったなんて嫌がるかな…?
少しだけ不安になったけど、それより全然嬉しさの方が大きかった。
私、本当にデビューするんだよね…?
まだまだ実感があまりない。