【実話】コイウタ・完
なんで比べられなきゃいけないんだろう…。
そう思うこともあったけど、ライバルがいると相手に負けたくない一心で頑張ることが出来たし、刺激を受けることも出来た…。
―ライバル―
私にとって、一緒に頑張って…一緒に成長していく仲間のような存在でもあった…。
その一方…
毎日毎日、二人でいたから少しずつ私とせあらちゃんは、馴れ合ってしまい…
仲良くなりすぎていった…。
これじゃこのプロジェクトの意味がないし、お互いが焦りを感じなくなって、成長出来なくなる…
分かってはいたけど…
こんな風に大好きな歌で対決しなきゃいけなかったり、比べられて勝った方だけにご褒美がある…っていうのが正直いやな時もあった…。
やっている私達二人にしか分からない辛さ…。
だから同じ状況に立たされているライバルとは、逆に意気投合することも多かった…。
でも私のライバルはせあらちゃんだけじゃないし、同時期にデビューするアーティストさんはたくさんいて、もっと緊張感を持たなきゃいけないのに…。
気付かないまま時間は過ぎていく……。