【実話】コイウタ・完

控え室の中で、いつもにぎやかな二人が自然と静かになっていた。



せあらちゃんの不安も…
私の不安も…









―最後の最後まで消えることは、なかった―





『ザ・ライバルのお二人、よろしくお願いしまーす』



控え室まで呼びにきたスタッフさんの声が心にグサッと突き刺さる…。



不安が一気にのしかかる…。




きっと私たち二人だけが
こんなに恐くて不安なんだろう…


正直そう思った。



スタッフさんとか、みんなには分かんない…


この気持ち……



他人事なんでしょ?



そんなこと思いたくなかったけど、緊張のあまり…ついつい感情が押さえ切れない…。

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