【実話】コイウタ・完
私は地元に帰って、仕事のことから離れてゆったりとした時間を過ごしていた…。
毎年、お正月には家族揃って長崎に帰っている。
会わずにいた去年から1年間の話をママとあやちゃんが話し始めると、いつも長い…笑
『詩音ちゃんは、14日にライブしにまた長崎来るとよね?』
『あ、うん!!16日まで3日連続であるけんねー』
『絶対見に行くけん!』
『ありがとう♪』
1000枚CDプロジェクトの活動資金としてrhythm zoneの宣伝課長さんにいただいた30万円。
弾き語りのための機材を買った以外は、ほとんど使ってなくて、まだ10万円以上が残っていた。
私はそのお金を使って、故郷の長崎でライブをしたいとマネージャーさんに相談した。
長崎でライブをすることは私の夢だった。
デビューしたのに、いとこやおじいちゃん、おばあちゃんにライブを見てもらう機会が今までなかったから…。
マネージャーさんにいろいろ教えてもらいながら、ホテルが付いた安い飛行機チケットを買ったり、現地でのレンタカーの手配をしてもらって、私の計画は実現した。
初めて長崎で歌える…
大好きな故郷長崎で1000枚CDを届けることが出来る…。
私は、すごく楽しみだった。