【実話】コイウタ・完
携帯を片手に固まる私…。
『どがんした?』
心配そうな、ママの声すら耳に入らない。
『詩音…?』
『あ…なんでもない!』
そう言って、携帯片手に洗面所に向かった――。
一人になって、深呼吸して、高鳴る鼓動を押さえる…。
頭の中に嫌な予感がよぎって
不安になった。
急になんで連絡してきたの…?
なんかあった…?
―彼女出来た―
とか言われるのかな…?
きゅーっと胸が痛む…。
考えても、ちゃんとメールを開かない限り、どんなことかも分からないし…
自分に言い聞かせ、勇気を振り絞ってメールを開いた。