【実話】コイウタ・完
〜♪〜♪〜
そんな時に携帯が鳴る―。
『はーい』
準備の手を止め、慌てて電話に出る私。
『詩音?今日ショッピングセンターのどこでライブすると?』
電話の相手は、大好きなおばあちゃんのあーちゃん。
『○○広場よー☆あーちゃんと、じぃ見に来てくれると?』
『うん。見に行くけん、頑張らんばよ!』
『うん♪ありがと!!』
おばあちゃんっ子だった私は、あーちゃんが大好き。
だから、歌う姿をあーちゃんに見てもらうのが小さい頃の夢のひとつでもあった…。
私の上京が決まった時…
『行かんでよかたい…』
って寂しそうに言ったあーちゃん…。
私も、あーちゃんとね
あまり会えなくなるって思うと寂しかったし、悲しかったよ?
遠くからずっと私の夢を応援してくれてたあーちゃん…。
そんなあーちゃんに歌う姿、やっと見せてあげられるね――。
そう思うと、不安も気合いに変わった。