【実話】コイウタ・完


『ありがとうございました!宮脇詩音でした!!!』









最初の頃は戸惑っていたショッピングモールでのライブだけど、

何本もステージを重ねていくうちに色々な人の前で歌うのも慣れてきた。







買い物に来たお母さんと子供、

学校帰りの中学生や高校生、

たまたまステージ前のベンチで休んでいたおじいちゃんおばあちゃん、







立ち止まって私の歌を聴いてくれる一人ひとりの顔を見て歌っていると、
20分のライブはあっという間に終わった。










そして―――即売会が始まった。



平日の夕方だというのに、今日も気付けばたくさんの人が列を作ってくれている…。



『すごくよかったです☆』


『ありがとうございます!』



一人一人と話して丁寧にサインをして、「Shinin' Star」を届けていくうちに、手元のCDも減っていく…。






そして、いよいよ――。


< 477 / 485 >

この作品をシェア

pagetop