【実話】コイウタ・完
放課後。
ケイと一緒に学校から駅までの道のりをゆっくり歩いて帰った。
いつもなら二人でふざけたり、語ったり、笑いが絶えないのに
今日は一言もしゃべれなくて、ずっと頭の中で色々考えてた…。
駅で電車を待つ8分。
この日の私にとっては、ものすごく長く感じた…。
電車に乗り、私より先にケイが電車を降りる。
『じゃ、また明日ね!』
『はーい♪』
ホームにアナウンスが流れ、ドアが閉まり、電車が走りだす。
見えなくなるまで、ケイは笑顔で手を振り続ける。
負けじと手を振ってみせる。