GIOCO
俺の言葉を聞いて兵藤は座り込んでしまった。
顔を隠し、自分を追いつけるかのよう。
「何で、見ちゃったの…三枝くん」
「大丈夫。俺も既にプレーヤーだから」
コレならば、言った事にはならないだろう。
そう思ったから言った。
「…えっ」
思わずと言って良い具合にこぼれた声。
既にプレーヤーの者が見ても意味はなさないルール。
「俺は1ヶ月前にメールが届いた」
「私の所には昨日届いたの」
一昨日のゲームで参加者が減ったから再び集めるつもりだろうか。