グランディオ
綺麗に整頓された部屋を抜けて、一番奥の部屋から地下へと階段を下りていく。警護の二人が、サキィとギルスの前後を歩き、不審な動きをしないかと警戒を怠らない。サキィは警戒していなくてもギルスの歩く音にしっかりと気配を察知している。
「サキィ、くれぐれも無礼の無いように…」
鉄の扉が不気味な音を立てて開けると、道場のように広い間が広がり、何人かの者が組合の訓練をしていた。扉が開くとそれを止め、リーダー風格が皆を休ませる。
ただ立っているだけでも強気が感じられる。訓練にしようしていた武器を見ると棍であることから、槍であることが推測され、それには闘気が通じられている。訓練といえど、本気でやらねば修行にならぬ弱肉強食の世界での考え方なのだろう。
「君がギルス君かい?クウェイトさんのことを知りたいっていう」
「ギルス、この人がデッドラビューンのリーダー、ゼノス・クルワイドさんだよ」
「どうも初めまして。僕は、ギルス・テノンです」
さっと手を差し出されてその手を握る。にこりと笑うギルスに対し、ゼノスは一度表情を歪ませるが、フフフッと微笑を見せる。
「君、どこかギルドには所属しているのかい?君みたいな人間はぜひスカウトしたいんだけど」
「無駄な戦いをするようなギルドには入りたくはありません。現に、外で待たせていただいた間、見張りのものは殺気立ってましたからね。申し訳ないですがご遠慮願います」
握った手をそっと放すギルスの顔は笑顔で絶えなく、眼は真っ直ぐにゼノスの瞳を見つめていた。ゼノスはまた微笑むと、「こちらに」と誘い、道場の奥にある部屋へとギルスを連れて行った。
「サキィ、くれぐれも無礼の無いように…」
鉄の扉が不気味な音を立てて開けると、道場のように広い間が広がり、何人かの者が組合の訓練をしていた。扉が開くとそれを止め、リーダー風格が皆を休ませる。
ただ立っているだけでも強気が感じられる。訓練にしようしていた武器を見ると棍であることから、槍であることが推測され、それには闘気が通じられている。訓練といえど、本気でやらねば修行にならぬ弱肉強食の世界での考え方なのだろう。
「君がギルス君かい?クウェイトさんのことを知りたいっていう」
「ギルス、この人がデッドラビューンのリーダー、ゼノス・クルワイドさんだよ」
「どうも初めまして。僕は、ギルス・テノンです」
さっと手を差し出されてその手を握る。にこりと笑うギルスに対し、ゼノスは一度表情を歪ませるが、フフフッと微笑を見せる。
「君、どこかギルドには所属しているのかい?君みたいな人間はぜひスカウトしたいんだけど」
「無駄な戦いをするようなギルドには入りたくはありません。現に、外で待たせていただいた間、見張りのものは殺気立ってましたからね。申し訳ないですがご遠慮願います」
握った手をそっと放すギルスの顔は笑顔で絶えなく、眼は真っ直ぐにゼノスの瞳を見つめていた。ゼノスはまた微笑むと、「こちらに」と誘い、道場の奥にある部屋へとギルスを連れて行った。