ハピネス 〜女になった私〜



布団を剥ぎ取ると同時に、両腕を押さえつける様に仰向けにされた私は、上から見下ろされるノブくんの目をまっすぐ見る事ができなかった。



「泣いてる理由は?」



「何でもない。」



「未希」



だって言えないよ。



簡単に聞けるなら、もっと早く言ってたよ。



「俺はお前の彼氏やで?理由も分からんまま泣かれて、ほっとけるわけないやろ?」



優しく体を引き起こして、流れ続ける涙を拭ってくれる。



「だって・・・」



怖いんだもん。



聞いてしまったら、ノブくんの口からハッキリ言われてしまったら・・・



もう二度と立ち直れなくなっちゃうよ。




.
< 132 / 230 >

この作品をシェア

pagetop