ハピネス 〜女になった私〜



力強くて、優しくて、温かい。



ノブくんの腕の中。



大好きな匂い。大好きな場所。大好きな人。



「未希が不安になる様な事してごめんな?」



ノブくんは、泣きじゃくる私の体をなだめる様に抱きしめながら、大切な話をしてくれた。



「未希は手術してるやろ?未希の体に負担になるような愛しかたはしたくなかってん。未希の言う“普通の女の子”がどうこうなんて俺には関係ない。未希が大事なだけ。」



会う回数が減ったのは、私と一緒にいると我慢できなくなるからだって・・・



「未希はまだ俺の事、全然分かってないな。未希が異常って?それやったら、未希に欲情しまくってる俺はもっと異常か?」



照れくさそうに笑って、そんな事まで言ってくれた。



ノブくんは私を大切にしてくれていただけなのに・・・



私は自分への自信のなさから、愛する人を疑ってしまった。



「・・・っ‥ごめんなさい」



「ええよ。俺らもっと言葉が必要やったな?そしたら未希を不安にさせる事も、未希が泣くまで我慢する事もなかったのにな?」





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