ハピネス 〜女になった私〜



瞬きも忘れてしまった様に、ノブくんの目をぼーと見つめ返していた。



真剣な目をして私を抱きしめると、大きな深呼吸をした。



そして、体を離して再び私の目を真っ直ぐに見て、ノブくんが言った。




「未希・・・俺と結婚してくれへん?」




時間も音も全てが一瞬止まってしまった様な感覚だった。




「んぐっ・・・ノブくん・・・何言ってんの?・・・そんなの・・・」




そんな事、出来るの?




だって私は・・・



私なんて・・・




ノブくんは何も言わずに抱きしめてくれた。



優しく背中を撫でながら、“愛してる”って言葉を何度も言ってくれた。




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