ハピネス 〜女になった私〜
本題に入れないまま、すでに大阪に帰って来てからの話や、うちの親と会うのはいつがいいのかなんて、この結婚に問題がない様に話が進む。
嬉しいはずの話題が、どんどん居心地の悪い空間に変化していく。
「おとんとオカンに話さなアカン事があんねん。」
ずっとはしゃいで元気に走り回っていた大和くんが、疲れて眠ってしまうと、ノブくんは正座に座り直して、真剣な口調に変わった。
私もノブくんの隣で姿勢を正す。
「なに〜?堅苦しい挨拶とかもういらんで?」
ドキドキを通り越して、手が冷たくなっていく。
「俺、未希と結婚する。それは、もう変わらんから。」
あまりに真剣なノブくんに、お父さんとお母さんもお箸を置いてくれた。
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