ハピネス 〜女になった私〜
ノブくんは一度私の方を見て軽く頷くと、いよいよ本題に。
「未希は、子供が産まれへんから、俺らに孫は期待せんといて欲しい。」
驚いた顔で、お父さんとお母さんの視線が私に向く。
一瞬、逸らしていまいそうになった目を、私はまっすぐノブくんの両親に向けた。
「え・・・病気かなんかしたん?」
ガラリと空気が変わるのが分かった。
戸惑って、混乱している。
それに気付きながらも、ノブくんは話を続けた。
「性同一性障害って分かる?未希は、女の子やけど、生まれた時は男の子やってん。今は戸籍も女やから、俺らが結婚するのに何の問題もない。」
「ちょっと待ってノブ!あんた何言ってんの?」
明らかに困惑している様子のお母さん。
お父さんは・・・絶句。
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