ハピネス 〜女になった私〜



困った顔のノブくんの両親。心配そうなお兄さん夫婦。スヤスヤ眠る大和くん。


ノブくんの家族。



私もこの人達の家族になりたい。



ノブくんの奥さんになりたい・・・




「私が離れてノブくんが幸せになれるのなら、身を引く覚悟は出来ています。でも、私以外の人がノブくんを幸せにする事なんて出来ない。ノブくんの愛を信じています。だから私は、ノブくんが望んでくれてる以上、ノブくんから離れません。一生、彼を愛していきます。」



自分でもビックリするくらいだった。



こんな風に自分の気持ちをハッキリと主張する事は今までなかったから。



“私なんて・・・”



ずっとそう思って、諦める方が簡単だと思っていた。



誰よりも私自身が一番、自分の事をマイナスでしかない人間だと思っていた。



幸せになる事も、ましてや誰かを幸せにする事なんて、私には出来ないって・・・



でも今は違う。



ノブくんが教えてくれた。



本気で誰かを愛する事、愛される事は、決して簡単に諦められる事じゃないんだって。



たくさんの困難があっても、どうしても欲しいって・・・



心から思うの。




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