ハピネス 〜女になった私〜
幼稚園の頃から、男の子の遊びより、女の子の遊びの方が好きだった。
お姫様ごっこをすれば、自分がお姫様になりたかった。
車のおもちゃをもらってもちっとも嬉しくない。
舞の持っているリカちゃん人形が欲しかった。
周りに子供が少ないせいもあって、大人達も私もそれをおかしいだなんて思わなかった。
自分が他の子達と違うのかもしれないと、初めて気付いたのは小学校3年生の時。
私が好きになったのは、クラスで1番明るい男の子だった。
“僕は太一くんの事が好きだよ!”
まさか、それがそんなにいけない事だなんて、知らなかった。
女の子に笑われて、男の子から“オカマ”と呼ばれた。
太一くんは、口をきいてくれなくなって、クラスのみんなも私とは遊んでくれなくなった。
舞だけが私を庇ってくれて、いつも一緒にいてくれた。
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