ハピネス 〜女になった私〜



自分の体が少しずつ男に成長していく事が怖くてたまらなかった。



うっすらヒゲが生えだして、足や腕の毛もどんどん濃くなっていく。



運動をさけても、筋肉はかたくなってしまう。



これから起こる声変わりや、自分の体にペニスがついている事が苦痛で仕方なかった。



私が男の子だった頃の名前は雄介。



自分の名前に“オス”という漢字が使われている事さえ嫌だった。



思春期真っ只中でも、舞が私に対する態度を変える事は一度もなかった。



それどころか、私を“女の子”として扱ってくれる様になった。



舞の胸を羨ましがる私に、ためらう事なく触らせてくれた。



“女の子同士だもん。恥ずかしくないよ!”



嬉しい言葉。



女の子の胸を触っても、私の下半身が反応する事はない。




.
< 58 / 230 >

この作品をシェア

pagetop