ハピネス 〜女になった私〜



おにぎりをかじったまま固まる私。



ノブくんは私の手からおにぎりを取ると、それを一気に自分の口に押し込んだ。



ドキドキと早くなる心臓。



ねぇ・・・今、何て言ったの?



「連絡せーへんくってごめんな。俺なりにいろいろ考えとってん。でもさ、考えてもしゃーないやん。好きになってしまってんから。」



うそ・・・



うそ・・・?



「俺が未希ちゃんを幸せにしたる!だから、俺の彼女になって?」



ノブくんが冗談でこんな事を言う様な人じゃないなんて分かってる。



それでも信じられなくて・・・



嬉しくて・・・



私はこの時初めて、ノブくんの前で泣いた。



恥ずかしいくらいに、泣きじゃくった。



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