Secret×Secret
スッと離れた唇は、ほんのり温かさが残った。
「何…今の…」
「何って…」
黒崎はニヤリと笑みを浮かべた。
「…キス、だけど」
「―――っ」
あたしは手を挙げ、黒崎の頬を殴ろうとした。
だけど、簡単に掴まれた。
「コレ…見てみろよ」
黒崎が見せたもの。
それはさっきのキスシーンの写真。
「それ…っ」
あたしが手を伸ばしでもって、ひょいっとよけられる。
「ばらまいちゃっていーの?」
「…っ」