人魚王子
フィアンが出した結論は、

すぐに姫が見つかるならば苦しくはないという安易な考えでした。


「僕を陸に上がらせて下さい」

『良かろう。お前に足を与えよう』


するとびくともしなかった扉が開きました。扉の向こうには溢れそうな位に眩しい光。

フィアンはそこで目が覚めました。

頭を掻きながら、夢なのだから現実になる訳がないかと笑いました。

しかし夢で起きた事は現実だと思い知らされたのは、次の瞬間でした。

そこは砂浜でした。砂浜に何故か洋服を着て横たわっていたのです。

夢が本物だと知ったフィアンは、早速お姫様を探しに行きました。
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