人魚王子
「辛い時やね、悲しい時に聞くとそんな事もすっかり忘れちゃうの。
勿論そうでない時に聞くのも楽しいよ?」
「それで、今日もあったの? 悲しい事」
「うん……」
少し暗い口調になる少女に、
フィアンは聞いてはいけない事を聞いてしまった事を後悔しました。
「でも変なの。今日は聞こえないの。おかしいよね」
それもその筈です。その歌っている本人が今少女の目の前にいるのですから。
フィアンはさっきの罪滅ぼしと言わんばかりに、歌おうとしました。
しかしフィアンはその大好きな歌が歌えなくなってしまっていたのです。
歌おうとしても何時も歌っている歌のメロディーが出てこないのです。
勿論そうでない時に聞くのも楽しいよ?」
「それで、今日もあったの? 悲しい事」
「うん……」
少し暗い口調になる少女に、
フィアンは聞いてはいけない事を聞いてしまった事を後悔しました。
「でも変なの。今日は聞こえないの。おかしいよね」
それもその筈です。その歌っている本人が今少女の目の前にいるのですから。
フィアンはさっきの罪滅ぼしと言わんばかりに、歌おうとしました。
しかしフィアンはその大好きな歌が歌えなくなってしまっていたのです。
歌おうとしても何時も歌っている歌のメロディーが出てこないのです。