二 人 日 和


最初はただ、悲しいって思ってた。


たかだがクラスが違うってだけ。


でも、あたしの心は
相変わらず弱虫で。



どうして、一緒じゃないんだろう。

どうして、離れてしまったの?


そう、ずっと思ってた。



だけど、悲しいと思う気持ちは
次第に寂しさに変わり

徐々に形を変え
不安という大きな塊になってしまった。


それはもう
神楽くんの言葉ですら、取り払えない程

成長して、どんどんあたしの心を蝕んで。



そんなあたしを知ってか、知らずか

神楽くんは暇さえあれば
あたしたちのクラスに遊びに来てくれるけど

それじゃ、神楽くんが今のクラスに馴染められないような気がして
その度にまた落ち込んで。



…あたし、もしかして神楽くんに迷惑かけてる?

こんな面倒くさい女、彼女でいいのかな?って不安になっちゃうんだ。




「…うぅ…もう、何であたしってこうなんだろぉ…、」


消えちゃえ、こんなあたし。



弱虫の、バカ…。







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