泥棒インストール
「つーか、俺。友達の作り方とか知らねえ。生まれてこの方友達いねー」
「私興味ないから」
「………」
「千恵袋にでも検索すれば」
人間に興味ないはずなのに
セナには興味を持った。
何故かって?
なんとなく
「…いいじゃん。男子とかに話かければ」
「いや、俺が近寄ると周りが逃げる」
「……」
同じ匂いがした
別な意味で。
ギャラリーの目も
もう慣れた。
私たちを観察してくる
珍しいから。
「なーなー。怪我んとこ痛い」
「知らん」
「…舐めろ」
「………(鳥肌)」
友達は、セナだけ。